りそな銀行などを傘下に置くりそなホールディングスの南昌宏社長が、日経ビジネスのインタビューに応じた。環境・社会分野への投融資について2030年までに10兆円規模を目指すと表明。メインの取引先である中堅・中小企業のサステナビリティー(持続可能な成長)に寄与するため、SX(サスティナビリティー・トランスフォーメーション)の支援を強化する方針を明らかにした。一方で、「数字が独り歩きをするのは本意ではない」とも述べ、中身の伴った伴走型のソリューションを展開するとした。

南昌宏(みなみ・まさひろ)氏 1989年、関西学院大学卒業後、埼玉銀行(現りそなホールディングス)入行。グループ戦略部長、取締役執行役(オムニチャネル戦略部など担当)などを経て、20年4月から現職。55歳。和歌山県出身。

2020年4月のコロナ禍での社長就任でしたが、どのような1年でしたか。

南昌宏・りそなホールディングス社長(以下、南氏):就任直後に政府の緊急事態宣言が発令され、引き継ぎも中断するようなスタートでした。現在、資金繰り対応で約5万5000件、3兆6000億円を融資しています。金額よりも5万件以上の相談に対応したというのが1つの試金石というか、バロメーターだったと思います。

 融資の相談を通じて様々な顧客の声に寄り添い、どのような解決策があるかを真剣に考え続けた1年でした。今も続く新型コロナウイルスの厳しい環境下でこのようなことを言うのはおこがましいですが、次のりそなを作っていく上で若い人たちが成長した面もありました。それを1つの希望にしたいです。

コロナで成長した点もある、と。

南氏:コロナを経て、日本企業の問題が顕在化し、もともと潜在的にあったものも浮き彫りになりました。顧客のニーズに対してどれだけ迅速に適切なソリューションを提供できるかがこれからの勝負の分かれ目だと思っています。

 例えば、人生100年時代といわれていますが、コロナを経験して将来への不安や備えに対するニーズも出ていますので、事業承継や資産の次世代への円滑な移転など、デジタルチャネルなどを駆使して支援したいです。

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