菅義偉政権が発足して間もなく1カ月。菅首相はスピード重視で看板政策を推進し、政府の政策会議を見直すなど「菅流」政策決定方式への転換を着々と進めている。政権内では評価する声が上がる一方、「菅1強」の色合いを強める首相官邸の運営システムへの懸念も聞こえてくる。

(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 「行政の縦割り、既得権益、悪しき前例主義を打ち破り、規制改革を全力で進める」

 9月16日の新内閣発足後の記者会見でこう宣言した菅義偉首相。それから1カ月弱の間に、安倍晋三政権の政策決定方式から「菅流」への転換が進みつつある。

「課題解決型」を継続

 まずは「課題解決型」の継続だ。安倍政権の首相官邸では安倍氏が主に外交・安全保障分野を担当し、さらに経済産業省出身で安倍氏の最側近だった今井尚哉前首相補佐官兼首相秘書官らと政権の主要テーマやスローガンを決定。官房長官の菅氏が携帯電話料金の値下げや外国人材の活用など内政の個別課題を手掛けるという役割分担ができていた。

 菅政権発足後、菅首相は官房長官時代と同様に、内政の具体的政策を自らが主導する形で迅速に推進する姿勢を鮮明にしている。

 政権が船出した翌日に早くも首相官邸に河野太郎行政改革・規制改革相、平井卓也デジタル改革相、田村憲久厚生労働相を個別に呼び、規制改革や行政のデジタル化、不妊治療への保険適用など看板政策についての早急な対応を指示したのがその表れだ。

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