後半戦に入った自民党総裁選は1回目の投票でどの候補も過半数に届かず、決選投票になるとの見方が強まってきた。混戦の最大の要因は高市早苗氏が事前の予想より国会議員と党員・党友双方で支持を広げていることだ。各陣営は決選投票を視野に戦略を練り直しているが、議員、党員の投票行動は読み切れず、混戦模様に拍車がかかっている。

 9月17日に告示された自民党総裁選は来週29日の投開票まで1週間を切り、選挙戦は後半に入った。

 23日には党本部が主催する初のオンライン政策討論会を開催。河野太郎規制改革相、岸田文雄氏、高市早苗氏、野田聖子幹事長代行の4候補はそれぞれ新型コロナウイルス対策などに関する国民からの直接の質問に答えた。

 4人の争いとなった今回の総裁選は多くの派閥が支持する候補者の一本化を見送ったことから混戦模様となっている。

決選投票の見方強まる

 議員票382票と同数の党員・党友票の計764票で競う。過半数の票を獲得する候補がいなければ決選投票となり、議員票382票と党員票47票の計429票で争う。決選投票は議員票の比重が大幅に高まる仕組みだ。

 党内では1回目の投票でいずれの候補も過半数に届かず、上位2人による決選投票になる可能性が大きくなってきたとの見方が広がる。

 混戦模様の立役者となっているのが高市氏だ。無派閥の高市氏は安倍晋三前首相やかつて所属した細田派、保守系議員からの支援が中心だが、SNS(交流サイト)を活用した支持の呼び掛けも軌道に乗り、党内での事前予想より国会議員、党員・党友双方への支持を広げている。

 日本経済新聞社とテレビ東京が9月21~22日に実施した情勢調査で、議員票は岸田氏と河野氏を高市氏が追い上げ、上位3氏が競り合う展開となっている。野田氏は支持の広がりを欠く。ほかの報道各社の情勢調査でも高市氏の議員票は岸田氏と河野氏に次ぐ状況。党員・党友に対する調査でも河野氏が優勢とはいえ、岸田氏に迫る勢いだ。

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