国民民主党は8月19日の両院議員総会で同党を解党し、立憲民主党と合流新党を結成することを賛成多数で決めた。9月上旬にも発足する合流新党は無所属議員も含め衆参の国会議員で150人前後の規模になるとの見方が出ている。次期衆院選をにらみ野党勢力の「大きな固まり」作りを急ぐ構えだが、課題山積の船出となりそうだ。

 19日の国民民主党の総会には所属議員62人全員が出席。同党を解党し、立憲民主党と新党を結成することを決定した。今後の分党を念頭に、約50億円とされる党の資金分配などの手続きを円満に行うことも確認した。

解党して立憲民主党との合流新党を結成する方針を賛成多数で了承した国民民主党の両院議員総会。奥右から4人目は玉木代表(写真:共同通信)
解党して立憲民主党との合流新党を結成する方針を賛成多数で了承した国民民主党の両院議員総会。奥右から4人目は玉木代表(写真:共同通信)

 一方、玉木雄一郎代表や山尾志桜里氏ら数人は合流新党に参加せず、合流反対派で新党を設立する考えだ。産業別労働組合(産別)出身議員らには合流新党への根強い慎重論があり、9月上旬の結成を目指す合流新党への参加規模は現時点で流動的だ。

合流新党は150人前後に?

 合流新党には立民に所属する89人の国会議員のほか、野田佳彦前首相、岡田克也元副総理らが率いる無所属グループの衆院議員約20人も加わる見通しだ。立民の福山哲郎幹事長は合流新党の規模について「150人前後の政党になる」との見通しを示している。

 ちなみに100人を超える野党第1党が結成されれば、2017年に希望の党への合流騒動で分裂する前の旧民進党以来となる。立民幹部は「衆院は100人前後の勢力になりそう。次の衆院選で政権交代を訴えることができる規模になるのは大きい」と話す。

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