米フェイスブックが5000億円以上を投じると表明するなど、仮想空間テクノロジーの開発が過熱している。デルタ型の新型コロナウイルスのまん延でリモートワークが常態化しつつあるからだ。BtoB向けの仮想空間で先行する米企業の動きからメリットや課題を探る。

フェイスブックのメタバース「Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)」
フェイスブックのメタバース「Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)」

 フェイスブックが2021年8月19日に発表し、ベータ版のサービスを始めたのは「Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)」と呼ぶ、仮想空間サービスである。こうした仮想空間はメタバースと呼ばれることも多い。

 フェイスブックは米企業を買収し、ゴーグル型のVR(仮想現実)機器の開発に力を入れてきた。今回のホライゾン・ワークルームはそのVR端末「オキュラス・クエスト2」を装着して利用する。

 会議室に各参加者が仮の姿であるアバターで登場し、議論をしたり、資料を発表したりできる。VR端末を利用しているので、奥行きを認知でき、顔が右を向けば実際に右側の視野を見ることができる。VR端末のメリットは音場も再現していることだ。左の人から話しかけられれば左側から声が聞こえ、後ろの方で立ち話していれば、そのように聞こえる。

 フェイスブックがホライゾン・ワークルームを投入した結果、コロナ禍でのB2B向けのメタバースの認知が一気に進んだ。一方で、米国ではこの分野で5年以上前から開発を進めてきた企業が注目されている。

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