スマートスピーカーで主導権争いを続ける米大手IT企業の新製品が出そろった。米アマゾン・ドット・コムと米グーグルは10月に販売を始め、米アップルは11月16日に発売する。いずれも100ドルを切る手ごろな価格に設定し、「一家に一台」にとどまらず「一部屋に一台」の普及を目指す。AI(人工知能)の1つである音声対話機能だけでなく、スピーカーとしての音質もウリにする点も共通している。それでも細部を見ていくと、各社はそれぞれ独自性を打ち出そうとしている。注目すべきは、スマートスピーカーの先駆者で現在もトップシェアを独走するアマゾンと、同分野で攻勢をかけるアップルだ。

年間1億台市場に

 音声認識・対話機能を備えたスマートスピーカー市場は、アマゾンが「Alexa(アレクサ)」搭載の「Amazon Echo(アマゾン・エコー)」を2014年に発売してから立ち上がった。それ以降、年々拡大を続けている。シンガポールの調査会社カナリスの調べによれば、19年の出荷台数は前年比60%増の1億2460万台と大幅に伸びた。

 独走するのはアマゾンだ。19年の出荷台数ベースでは29.9%のシェアを握る。続くグーグルは19年のシェアを18年から10ポイント以上落とし、19.1%と2割を下回った。代わりに台頭したのが中国・百度(バイドゥ)。18年比で9ポイント以上シェアを伸ばし13.9%と3位につけた。4位にアリババ集団、5位は小米(シャオミー)と中国勢が続く。2~5位のシェアは10%台とし烈な争いだ。グーグルのように1年で大きく落とす可能性もあり、アマゾンが今後も首位を維持できるかは分からない。6位以下の企業にもまだチャンスがあり混戦の様相を呈している。

2019年と2018年のスマートスピーカーの出荷台数ベースのシェア。カナリス調べ

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