ホンダの航空機事業子会社である米ホンダエアクラフトカンパニー(以下、HACI)が米国時間の12日、ビジネスジェットの新型機を発表した。現行機より1つ上のクラスの機体で、同クラスで「業界初」(ホンダ)となる航続距離の実現を目指すという。ホンダがビジネスジェットで攻勢を強める背景には何があるのか。

ホンダは世界最大のビジネスジェット展示会で新型機を発表した(写真:ロイター/アフロ)
ホンダは世界最大のビジネスジェット展示会で新型機を発表した(写真:ロイター/アフロ)

 米国ラスベガスで開催されたビジネスジェットの展示会「2021 NBAA-BACE」でホンダが発表した「HondaJet 2600 Concept」は、8人乗りの現行機「HondaJet Elite S」に比べてやや大きい11人乗りの機体。現行機の1つ上のカテゴリーである「ライトジェット」に属する。

 新型機の最大の特徴は、航続距離が長いこと。これまでのライトジェットの航続距離は3700km前後だったが、ホンダの新型機は約4862kmに達し、米大陸の横断や東京・香港間の移動が可能になる。HACIの藤野道格社長は、ライトジェットでこの航続距離を達成するのは「業界初」と強調し、性能の高さをアピールした。これまで、米大陸を横断するような距離には1つ上の中型ビジネスジェットを利用する必要があった。

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 長い航続距離の実現に寄与するのは燃費の良さだ。主翼上面へのエンジン配置、空気抵抗が小さい機体形状、軽量で一体成型できるカーボン複合材料といった現行機で採用している独自技術を基に、改良を加えていくという。従来のライトジェットに比べて2割ほど低燃費になる見込みだ。航続距離で競合する中型ビジネスジェットと比べれば4割強も低燃費だという。

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