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3月のイベントでは急な取りやめが相次ぐ

 3月に予定されていたイベントの中には、開催直前に中止したものがあり、参加者は予定を急きょ変更せざるを得なかった。例えば、米テキサス州オースティンで13~22日に開催予定だった「South by Southwest 2020(SXSW 2020)」は、3月6日に中止を発表。同日、3月9~12日の開催予定だった教育関連テクノロジーイベント「SXSW EDU」の中止も発表した。SXSWは開幕1週間前、SXSW EDUに至っては3日前というギリギリの決定だった。

SXSWのイベント会場(米オースティン市、2019年3月に撮影)

 パワーエレクトロニクス分野では、米ルイジアナ州ニューオーリンズで3月15~19日に開催予定だった「Applied Power Electronics Conference(APEC) 2020」の中止を3月10日に発表した。航空分野では、米カリフォルニア州パサデナで3月17~19日に開催予定だった「AeroTech 2020」も中止。その発表は3月11日でこちらも急だった。

 3月ではこのほか、IT分野の「OCP Global Summit」や、ゲーム開発者会議「Game Developers Conference(GDC) 2020」、米エヌビディアのイベント「GPU Technology Conference(GTC) 2020」が中止を決めている。3月29日から4月2日まで開催予定だった米アドビのデジタルマーケティング分野のイベント「Adobe Summit 2020」も開催を取りやめた。

6月まで大型イベントの中止が濃厚

 こうした状況を鑑みると、4月までの大型イベントの中止はほぼ確実で、5月や6月の大型イベントにどこまで広がるかが焦点になっている。5月では既にグーグルが「Google I/O 2020」、米マイクロソフトが開発者向けイベント「Microsoft Build」の中止を決めた。6月では前述のようにE3が開催を取りやめ、米アマゾン・ドット・コムのAIやロボティクス関連のイベント「Amazon re:MARS 2020」の中止も決まった。

 3月15日正午(太平洋標準時)時点で開催予定なのは、例えば6月のディスプレー関連のイベント「2020 SID International Symposium, Seminar, and Exhibition(Display Week 2020)」や半導体技術/回路の国際会議「2020 Symposia on VLSI Technology and Circuits(VLSI 2020)」、そして「デトロイトモーターショー(NAIAS)」である。だが早晩、こうした6月までの大型イベントも中止になる可能性が高そうだ。

 開催を中止した多くのイベントが、オンライン上での開催を予定、あるいは検討中である。この方法だと、各企業が予定していた出展内容や講演内容などを発表できる。だが、大型イベントは「対面で話し合う大事な商談の場」や「偶然の出会いからビジネスチャンスが生まれる場」でもある。

 オンライン上でどの程度、こうした「場」を構築できるかが、イベント主催者側の腕の見せどころになる。出展者にとっては、リアルイベントなしに、どのようにして自社製品をアピールして顧客やパートナーと接点をつくるのか、新たな手法の模索に頭を悩ませることになりそうだ。