ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナが国際世論を味方に付ける上で、インターネットが絶大な威力を発揮している。ゼレンスキー大統領をはじめ多くのウクライナ国民が世界に窮状を訴えることができており、通信インフラの維持がいかに重要かを示す。日本のネット関連企業に対するロシアのスパイ活動もすでに明るみに出ている。平時から守りを一層固めなければならない。

 ブリンケン米国務長官は2月17日に開かれた国連安全保障理事会でロシアの侵攻が次のように進むと予想していた。「ロシアのミサイルや爆弾がウクライナ全土に落とされる。次にサイバー攻撃でウクライナの主要機関が機能を停止する。続いてロシアの戦車と兵士が進軍する」

 ロシア当局はウクライナに対して、親ロシア派政権が倒れた2014年以降、定期的に激しいサイバー攻撃を仕掛けてきたとされる。17年には政府機関、金融機関、空港、鉄道、通信などの幅広いシステムをダウンさせ、国中をパニックに陥れた。

ウクライナが大規模なサイバー攻撃を受けた2017年6月、首都キエフの空港でもシステム障害が発生した(写真:ロイター/アフロ)
ウクライナが大規模なサイバー攻撃を受けた2017年6月、首都キエフの空港でもシステム障害が発生した(写真:ロイター/アフロ)

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この記事はシリーズ「吉野次郎のサイバー事件簿」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。