ブロッコリーと鶏胸肉に、8種の特製ドレッシングかけるだけ──。デリバリー・テークアウト専門店「究極のブロッコリーと鶏胸肉」の1号店が、東京・渋谷に開業したのは2019年8月。
高たんぱく・低糖質なメニューが健康志向の消費者に受け、1年あまりで店は関東から大阪、愛知まで広がり、今年8月21日には宮城県仙台市で26店舗目をオープンした。

実は、渋谷の1号店は夜に営業するバーを「間借り」して営業している。午前9時30分に冷凍した食材の解凍を始めて、10時に営業開始。午後2時30分には看板を下ろす。
間借り先は、吉野家ホールディングス(HD)が運営するインターネットサイト「シェアレストラン」で見つけた。営業時間外に店舗を貸して副収入を得たい外食店オーナーと、低コストで外食店を始めたい人をつなぐサービスだ。18年5月、吉野家HDの新規事業として試験的に始まり、今年3月末に本格化。間借り先候補は、居酒屋やレストラン、カフェなど450店舗が登録されている。
劇的に下がる初期費用
「シェアレストラン」の最大のメリットは、劇的に下がる初期コストだ。「究極のブロッコリーと鶏胸肉」の開業にかかった費用は、メニューの開発に使った50万円。創業者の塚本洸介氏は、IT業界出身で外食の経験はアルバイトすら無い。「間借りでなかったら、開業する勇気が持てなかった」と振り返る。
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