サイバーエージェントが運営するインターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」が、カタールで開かれているサッカーW杯の特需に沸いている。日本戦ではサービス開始以来、最高の視聴者数を記録した。サイバーはアベマをネット広告やスマートフォンゲームに次ぐ柱に育てたい考え。ただ、事業がいつ黒字になるのか、展望が開けているとはまだ言えない。

インターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」が、カタールで開かれているサッカーW杯の特需に沸いている(写真=Zabulon Laurent/ABACA/共同通信イメージズ)
インターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」が、カタールで開かれているサッカーW杯の特需に沸いている(写真=Zabulon Laurent/ABACA/共同通信イメージズ)

 日本代表の活躍と伴走するようにアベマの快進撃が続いている。サイバーエージェントはW杯カタール大会の全64試合を無料で生中継したことで多くの視聴者を集めた。

 1日の視聴者数は過去最高を連日、塗り替えている。日本対ドイツ戦の11月23日に1000万人を初めて突破。コスタリカ戦のあった27日には1400万人を超え、日本代表が決勝トーナメント進出を決めたスペイン戦の12月2日は1700万人に達した。

1週間で3000万人

 スペイン戦で日本が逆転勝利すると、藤田晋社長は朝の6時に自身のツイッターで「言葉もないですが、ABEMAはこんな時間にもかかわらず、また過去最高視聴を更新しました」とつぶやいた。

 複数台のカメラ映像から好きなアングルを選んで視聴する「マルチアングル機能」も話題を呼んだ。メインカメラの映像だけでなく、会場全体を俯瞰するカメラや片方の陣営を追うカメラなどにいつでも切り替えられる。

 11月21~27日までの1週間の利用者は過去最高の3000万人。W杯以前は最高1896万人だった。ネット上では「アベマが今大会1番の勝者」といった声も上がった。

 だが、視聴者が伸びるほど気になることがある。アベマの事業がいつ黒字になるのかということだ。16年のチャンネル開設から赤字が続いている。

次ページ 利用者の大半は無料会員