半導体不足の影響は基本的にゼロ

世界全体で半導体不足の状況にあり、自動車向けにも不足しています。どのような影響を受けていますか。

ビーニャ氏:半導体不足の影響は基本的にゼロです。それには2つの理由があります。1つ目は、適切に生産スケジュールを立てられるサプライチェーンのチームがいること、2つ目は戦略的サプライヤーと良い関係を築いていることです。フェラーリの成功に貢献したいと思ってくれているサプライヤーです。この2つの理由から、半導体不足の影響は受けていません。

ロシアのウクライナ侵攻について、どのように考え、対応していますか。

ビーニャ氏:私たちは、ウクライナの戦争を大きな人道的問題だと捉えています。多くの人が苦しんでいます。それが、2月~3月にウクライナとその国民への支援を行った理由でもあります。人道的支援のためにおよそ100万ユーロ(約1億4000万円)を寄付しました。

 フェラーリの売り上げやサプライチェーン面でこの戦争の影響はありません。対象の地域にあるサプライヤーとは取引がないためです。ただ、経済的影響は連鎖的に世界中に広まっているので、私たちも影響を受けていないとは言えません。

26年に売上高EBIT(利払い・税引き前利益)率を27~30%まで増やす計画を発表しましたが、EVはICEと比べると利益を上げにくい状況にあります。どのようにEVの利益を増やしていきますか。

ビーニャ氏:利益は2つの要素に依存します。価格とコストです。これまでにお伝えした計画では、イノベーションを踏まえて適切な価格設定を考えています。またコストも、最適化と提携企業との協力により、適切な水準を達成できると考えています。

 他の技術と同様に、価格とコストが常に注視している2つの要素です。どんな価格が適切か、この技術に顧客がどんな価値を見いだすか。どれくらいのコストが適切か、私たちにどんな影響をもたらすのか。その点は他の製品と変わりません。

特にEVは利益を上げるのが難しいですよね。多くのメーカーはICE並みの利益を出すことに苦戦しています。

ビーニャ氏:申し上げたように、それは価格によります。1万ユーロの車をつくろうとしてバッテリーのコストが1万ユーロだったら…。つまり、価格とコストに左右されるのです。

EVでもICE並みに利益を出す自信があるということですね。

ビーニャ氏:私たちはより良いものをつくっていく自信があるということです。

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