ブレグジットの陰のヒーローと持ち上げられるトラス国際貿易相

 トラス氏は、保守系メディアからはブレグジットにおける陰のヒーローと持ち上げられることもある。グローバルブリテン構想を実現するために、矢継ぎ早に自由貿易協定(FTA)交渉を進めているからだ。韓国やスイスなどとFTAに合意してきた。昨年7月にはニュージーランドと交渉を始め、その後もオーストラリアやカナダとも交渉をスタートした。

 象徴的なのが21年1月1日に発効した日本との経済連携協定(EPA)であり、交渉開始から数カ月で大筋合意した。日本政府の交渉関係者は、「これほどのスピードで合意した貿易協定は、前例があまりないのではないか」と語る。英国は20年末にはEUの単一市場から抜け、通関手続きなどが発生するなど以前より貿易コストがかかっているが、EUとFTAを結び経済的なダメージを抑えている。

バイデン米大統領との初の電話協議で露呈した温度差

 しかし、英政府には泣き所がある。FTAの本命である米国との交渉が進んでいない。英国の19年の貿易額のうち米国は16.2%を占め、TPP加盟国のそれより2倍以上も大きい。英国は早期のFTA締結を望んでいるが、交渉進展の見通しが立っていない。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

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