(写真:PIXTA)
(写真:PIXTA)

 脱炭素が世界の潮流となる中、日本も再生可能エネルギーの普及に力を入れています。政府はエネルギー基本計画で、2030年度の電源に占める再エネ比率を19年度実績(18%)の2倍以上となる36~38%に引き上げました。

 ただ現状ではその普及において、他の先進諸国から後れを取っています。欧州各国は積極的に風力発電などを導入し、再エネ比率はドイツや英国で40%前後になっています。ドイツは30年にこれを80%まで高める目標を掲げています。

 日経ビジネスの2021年11月1日号特集「グリーン敗戦」では、急成長する脱炭素市場の動向と、洋上風力最大手であるデンマークのオーステッドや再生燃料最大手として知られるフィンランドのネステの成長戦略を取り上げました。その中で、日本企業の世界シェアが急落している現状についても問題提起しています。

 日経ビジネスLIVEでは、2月28日(月)18:00~19:00に「日本は再エネ先進国になれるのか?~注目の経営者に聞く」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、バイオ燃料の大量生産に挑むユーグレナの出雲充社長と、再エネ専業で独立系最大手レノバの木南陽介社長です。共に40代で今後の再エネ分野をけん引する経営者が、日本の課題と可能性について語ります。

>>ウェビナーへの参加を申し込む

ESGスタートアップのリーダー

<span class="fontBold">出雲充氏</span><br />1980年、広島県呉市に生まれ、東京の多摩ニュータウンで育つ。98年、東京大学に入学。在学中に訪れたバングラデシュで貧困の現実に直面し、衝撃を受ける。2002年、東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。05年に退職し、ユーグレナを設立。12年、東証マザーズに上場、14年には東証1部に市場変更した。21年に最高経営責任者(CEO)を永田暁彦氏に任せ、自身は代表取締役社長として中長期戦略の推進に集中する体制に移行した。(写真:竹井 俊晴)
出雲充氏
1980年、広島県呉市に生まれ、東京の多摩ニュータウンで育つ。98年、東京大学に入学。在学中に訪れたバングラデシュで貧困の現実に直面し、衝撃を受ける。2002年、東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。05年に退職し、ユーグレナを設立。12年、東証マザーズに上場、14年には東証1部に市場変更した。21年に最高経営責任者(CEO)を永田暁彦氏に任せ、自身は代表取締役社長として中長期戦略の推進に集中する体制に移行した。(写真:竹井 俊晴)

 ユーグレナの出雲社長は、「ミドリムシの会社」を立ち上げた経営者として知られています。05年に世界で初めてミドリムシの食用屋外大量培養に成功。ミドリムシ由来の健康食品や美容用品などを開発・販売しました。

 10年からはミドリムシ油脂を用いたバイオ燃料の開発をスタート。18年に製造実証プラントを竣工し、20年にはバイオディーゼル燃料を、21年には航空機向けのバイオジェット燃料を完成させました。同年6月にミドリムシ由来のバイオ燃料で実際に飛行機を飛ばしています。

 この分野では世界で、フィンランドのネステが既に持続可能な航空燃料(SAF)を大量生産し、全日本空輸(ANA)など世界の航空会社に供給しています。世界的な競争が激しくなる中で、ユーグレナは25年に年産25万キロリットル以上のプラントを完成させ、海外の商用プラントと同じように1リットル当たり200円以下の実現を目指しています。

 出雲社長は、アジアの石炭火力発電所などで生じる二酸化炭素(CO2)と豊富な太陽光を使い、光合成でミドリムシを大量培養する計画も温めています。このように欧州にはない戦略で、SAFの大量生産に挑もうとしています。

 その行動力と歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで、ESG(環境・社会・企業統治)系のスタートアップ経営者の中でもリーダーのような存在になっています。

再エネ専業の先駆者

<span class="fontBold">木南陽介氏</span><br />1974年、兵庫県生まれ。神戸の自然の中で育ち環境問題に関心を持つ。93年、京都大学に入学し、在学中にインターネット関連会社を起業。98年、京大卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン入社。2000年にリサイクルワンを創業。13年に社名をレノバに変更し、再エネ事業を強化し、17年に東証マザーズに上場し、18年に東証1部に市場変更した(写真:竹井 俊晴)
木南陽介氏
1974年、兵庫県生まれ。神戸の自然の中で育ち環境問題に関心を持つ。93年、京都大学に入学し、在学中にインターネット関連会社を起業。98年、京大卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン入社。2000年にリサイクルワンを創業。13年に社名をレノバに変更し、再エネ事業を強化し、17年に東証マザーズに上場し、18年に東証1部に市場変更した(写真:竹井 俊晴)

 レノバの木南社長は、環境エネルギー事業で豊富な経験を積んできました。京都大学を卒業し、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンに入社。2000年に、環境コンサルティングを手がけるリサイクルワン(現レノバ)を創業しました。

 06年にプラスチックのリサイクル事業に参入。12年に日本で固定価格買い取り制度(FIT)が導入されたのを機に、再生可能エネルギー事業を本格的に始めました。太陽光やバイオマスで複数の発電所を建設し、事業規模を拡大しています。国内にとどまらず、海外ではベトナムの風力発電所やフィリピンの水力発電所のプロジェクトに参画。韓国とフィリピン、ベトナム、シンガポールに現地事務所を置き、再エネ案件の開発を進めています。

 日本は40年までに最大45ギガワットの洋上風力を設置する目標を掲げています。レノバは洋上風力にも取り組んでおり、日本の再エネ専業会社の先駆けとしての活躍が期待されています。

ウェビナー開催、日本は再エネ先進国になれるのか?
ユーグレナ出雲社長、レノバ木南社長が激論!
<span class="fontBold">「日経ビジネスLIVE」とは:</span><br>「読むだけではなく、体感する日経ビジネス」をコンセプトに、記事だけではなくオンライン/オフラインのイベントなどが連動するプロジェクト
「日経ビジネスLIVE」とは:
「読むだけではなく、体感する日経ビジネス」をコンセプトに、記事だけではなくオンライン/オフラインのイベントなどが連動するプロジェクト

開催日:2月28日(月)18:00~19:00(予定)
テーマ:日本は再エネ先進国になれるのか?~注目の経営者に聞く
講師:ユーグレナ 出雲充社長、レノバ 木南陽介社長

会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(ライブ配信)
主催:日経ビジネス
受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)。

>>ウェビナーへの参加を申し込む

この記事はシリーズ「大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。