経営危機に陥り上場廃止となったパイオニアが虎の子を売りに出した。パイオニアを買収したアジア系ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアのもと経営再建を進めている真っ最中だが、カーナビなどに高精度のデジタル地図情報、位置情報を提供する完全子会社のインクリメント・ピーの売却手続きに入ったことが明らかになった。ベアリングによる買収時点で「パイオニアの価値の大半を占める」(交渉に関わった証券会社幹部)ともいわれたインクリメント・ピーを手放そうとしているパイオニアはどこに向かうのか。

ベアリングは2019年、1000億円強を投じ、経営危機で存続が危ぶまれていたパイオニアを買収した。カーナビなど主力事業の低迷で銀行にも見放された結果、ファンドによる救済しかパイオニアには選択肢が残っていなかった。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1539文字 / 全文1901文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「M&A深読み裏読み」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?