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 外食大手のコロワイドに敵対的TOB(株式公開買い付け)を仕掛けられている定食チェーンの大戸屋ホールディングス。買収を阻止し独立を維持できるのか、それともコロワイドの軍門に下るのか。泣いても笑っても、勝負はまもなく決する。TOB最終日の8月25日が、1週間後に迫ってきた。

TOB期間中の8月14日に提携を発表した。冷凍総菜・弁当や、食材と調味料のセットなどを定期的に自宅に届けるサービスを両社で始めるという

 大戸屋HDは8月14日に生鮮宅配のオイシックス・ラ・大地と業務提携すると発表、最後の抵抗を見せた。冷凍総菜・弁当や、食材と調味料のセットなどを定期的に自宅に届けるサービスを両社で始める計画だ。

 だが、これは単なる業務提携で、資本提携ではないため、コロワイドに対する盾となってくれるホワイトナイト(白馬の騎士)ではない。結局、最後まで大戸屋HDはホワイトナイトを見つけることができなかったようだ。

 ホワイトナイトになるには、プレミアム(上乗せ)が46%ついたコロワイドのTOB価格(1株3081円)より高値で大戸屋HD株を買わねばならない。ホワイトナイトになってくれないかと打診された幾つかの企業は、新型コロナウイルスという逆風も加わり経営不振の大戸屋HDに対して、そんな高値は出せないと判断したということだろう。

 現在19%の大戸屋HD株を持つコロワイドは、TOBで少なくとも45%、最大で51%の株を取得しようと計画している。そして大戸屋HDの足元の株価は2800円近辺で推移している。コロワイドがTOBで買い取る株数には上限が設定されているため、応募が殺到した場合、株主がTOBに応募しても一部しか3081円で引き取ってもらえないかもしれない。とはいえ、足元の株価や株主の取得価格と比較して普通に考えれば「応募して売却益を得ようというのが通常の投資家心理」(証券会社)ということになるのだろう。

 では、このままコロワイドのもくろみ通り、ことは進んでしまうのか。ホワイトナイト擁立が難しくなった今、大戸屋HDが最後の望みをかけているのが「単元株主」だ。