
ドナルド・トランプ米大統領は選挙での敗北を認めていないものの、次の米大統領はジョー・バイデン前副大統領になることが確実になった。
ここで気になるのがトランプ氏の「次のお仕事」。トランプ一族が経営する会社は財政難にあることで知られているため、トランプ氏は来年以降も巨額の資金を稼ぎ出さなければならない。
ニューヨーク・タイムズが同氏の過去の納税記録を調査して10月に掲載した一連の記事によると、トランプ一族の会社はシカゴの高層ビル開発で失敗し、銀行から2010年以降に2億7000万ドル以上の負債を免除してもらっていた。
またトランプ氏が大統領就任前にテレビ出演で稼いでいた収入のほとんどが、赤字のゴルフ場経営につぎ込まれていたことも明るみに出た。トランプ氏個人にも、近年中に返済しなければならない借金が4億ドルあるという。
この「テレビ出演」というのは、米国で04~17年まで放映されていた「The Apprentice(アプレンティス)」というテレビシリーズでホスト役を務めていたことを指す。一般のビジネスパーソン十数人が挑戦者となり、何らかの課題が与えられる。商品を売ったり広告キャンペーンを作成したりして、良い仕事ができなかった挑戦者がトランプ氏に1人ずつ「解雇される」というリアリティーショーだ。
筆者が米国に赴任する前なので知らなかったが、同番組でトランプ氏が発する「You're fired!」という言葉が流行したようだ。番組でトランプ氏の人気が高まり、16年の大統領選の当選につながったといわれている。
なお、現在、バイデン支持者たちが「You're fired!」というプラカードを持って敗北を認めないトランプ氏に抗議している様子が報道されているが、これは同氏の番組での決めぜりふを引用したものだ。
ではトランプ氏は次に何をするのか。
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この記事はシリーズ「池松由香のニューヨーク発直行便」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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