9月28日に米アマゾン・ドット・コムが開いた新製品の発表会。目玉は家庭用ロボットだった。
その名も「アストロ」。膝ぐらいまでの高さで液晶画面の「顔」を持ち、3輪で走り回れる犬のような小型ロボットである。

仕事は家の安全を守ること。例えば、外出したオーナーに「ガスコンロのスイッチを消したかどうか確かめて」と頼まれれば、先端にカメラを備えた棒を垂直に伸ばしてコンロのスイッチを確認し、その結果をオーナーのスマートフォンに送ることができる。遠隔に住む年老いた親の元に置けば、緊急時に救急車を呼ぶなど「見守り」の役目も果たせる。アマゾンの従業員がその場にいなくても、顧客を助けられるのだ。
ソフトバンクグループの「ペッパー」を連想させるが、ペッパーの19万8000円(税別)に対し、アストロは初期価格として999.99ドル(約11万円)で発売する。実際のコストは1449.99ドルだというが、まずは価格を下げて普及を目指す算段だ。21年内に米国で販売を始める。
アマゾンのロボット参入に競合他社は肝を冷やしているはずだ。というのもアマゾンは、EV(電気自動車)新興企業のリヴィアンと共同でEVの配送トラックや自動運転技術の開発を手掛けてはいるものの、米グーグルや米アップルに比べると出遅れていた。いずれのテック大手も商品化にはこぎ着けていない。
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