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 米東部時間2020年7月29日午後、反トラスト法(独占禁止法)に基づいてGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)を調査していた米議会下院司法委員会反トラスト小委員会の公聴会が、実に5時間以上にわたって開かれた。ほとんどの報道番組が生中継し、全米の注目が集まった。

オンラインでの公聴会で証言するフェイスブックのザッカーバーグCEO(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 ビデオ会議システムを介した「遠隔証言」とはいえ、GAFAの首脳が勢ぞろいするのは非常にまれだ。

 15人の委員が、グーグルのスンダー・ピチャイCEO(最高経営責任者)、アップルのティム・クックCEO、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOに対して、時に相手の話を遮りながら矢継ぎ早に質問を浴びせた。

 民主党のプラミラ・ジャヤパル議員はザッカーバーグCEOに対し、インスタグラムの買収前に自社でも同様のサービスを展開するとインスタグラムの創業者に伝え、買収を受け入れざるを得なくしたのではないかと指摘。ザッカーバーグCEOは「いずれにしても写真の領域に参入することは明白だった。脅しだとは思っていない」と否定した。各社トップは厳しい質問にもひるむことなく、一貫して反トラスト法の違反はなかったと主張し続けた。

 だが終わってみれば、国民が注目したのは本題よりも、公聴会中に起きた「ある騒動」のほうだった。オハイオ州選出のジム・ジョーダン下院議員を複数の議員が「マスクを付けろ!」と責め立てた場面だ。

 発端はジョーダン議員が反トラスト法とは関係のない質問をグーグルのピチャイCEOにぶつけたことだった。