「7番レジに行けばあるわよ」。ニューヨーク州マンハッタンから車で30分ほどの場所にあるニュージャージー州のウォルマート。5月下旬に店舗に行くと、乳児を抱えた母親が粉ミルク商品のある場所をこう教えてくれた。

 米国で粉ミルクが欠品する事態が数カ月にわたり続いている。この店舗では1人が購入できる個数を制限し、商品をレジ店員の背後に置いて厳重に管理していた。しかも、記者が訪問した日は1歳以上の幼児用しかなかった。「1歳未満の乳児用は入荷がなく、入ったとしても一瞬で売り切れる」(店員)

最大手のアボット・ラボラトリーズが生産する粉ミルク「シミラック」は主力工場の閉鎖とリコールで店頭から消えた(写真:AFP/アフロ)
最大手のアボット・ラボラトリーズが生産する粉ミルク「シミラック」は主力工場の閉鎖とリコールで店頭から消えた(写真:AFP/アフロ)

 オイルショックならぬ「粉ミルクショック」──。2月下旬、米国市場の半分弱を供給するアボット・ラボラトリーズが工場の衛生管理について米食品医薬品局(FDA)から指摘された。同社が商品リコールと工場閉鎖に踏み切ると、消費者が一気に購入に走り店頭から商品が消えた。

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この記事はシリーズ「池松由香のニューヨーク発直行便」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。