シリーズ
奥平力の東南アジアの現場を歩く

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混迷ミャンマー(2)動けない日本企業、キリンやKDDIに批判
クーデターを機に、この国に進出する日本企業は危機に直面することになった。懸念されるのは、治安の悪化や経済の混乱だけではない。実権を握った軍政の企業への介入が強まりそうだ。ただ多くの企業は軍政との距離感を測りかねて様子見を…
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混迷ミャンマー(1)やまない軍政の弾圧と恐怖 追われる人々
ミャンマーで国軍によるクーデターが発生して4カ月。政情不安は深まり、経済見通しも不透明な状態が続く。クーデターを機に生活を追われた人々、軍政の統制下で身動きが取れなくなった企業の動静をシリーズで追う。
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インド、新型コロナで医療崩壊危機 世界のワクチン不足拍車も
ワクチンの輸出国だったインドが、輸入国に「転落」しそうだ。新型コロナ感染拡大の第2波にさらされ、ワクチンを世界各国に放出することが難しくなってしまった。世界のワクチン調達に大きな影響が出そうだ。
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眠れる獅子が動き出す グラブ、4.3兆円「SPAC上場」の衝撃
東南アジアの配車大手グラブが米投資会社のSPAC(特別買収目的会社)と合併し、米ナスダック市場に上場すると発表した。アジアでもSPAC上場がブームとなりつつある。定着すれば、東南アジアの産業構造が大きく変わる契機になるか…
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「運賃2~3倍に」 コンテナ不足でアジアの製造業が悲鳴
海上コンテナ輸送の運賃が高止まりしており、アジアから各地に製品を輸出している日系製造業を悩ませている。運航スケジュールの遅れも日常茶飯事となっているため、運賃の高い空運を利用せざるを得ないケースも頻発しているという。なぜ…
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抗議デモの死者180人 「このままではミャンマーはもっと悲惨に」
国軍によるクーデターがミャンマーを窮地に追いやった。多くの市民が国軍に反発し、各地で厳しい抗議デモが続く。これに対する弾圧は苛烈になる一方で犠牲者の数は増え続けている。「このままでは悲劇が続く」。ミャンマーの政治・軍関係…
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「ワクチン難民になるのでは」 アジア在住日本人の不安
日本国内で新型コロナワクチンの接種が始まった。このニュースをアジア在住の日本人は複雑な思いで受け止めている。「自分たちはいつワクチン接種を受けられるのだろうか」。在住者の間では、そんな不安がじわりと広がりつつある。
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ミャンマーのクーデター、日系企業に広がる戸惑いと失望
国軍によるクーデターが起きたミャンマー。反発する国民は職場を放棄し、路上に出て怒りの声を上げている。混沌とした状況の中、多くの日系製造業が工場の稼働停止を余儀なくされた。「明日の見通しすら立たない」という。長期的な成長期…
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ミャンマー・クーデター、10年続かなかった民主政権 カギを握るのは中国
2月1日朝、ミャンマーの国軍がアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相らを拘束し、全権を掌握。クーデターが実行された。経済に与える影響は甚大で、長期の低迷が避けられない恐れもある。解決の糸口はまだ見えないが、鍵を握るのが、…
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いすゞがタイで絶好調 後押しした「新常態」需要
タイの自動車市場で、いすゞ自動車が販売台数を伸ばしている。一時は新型コロナウイルスの影響で大打撃をこうむったものの、2020年6月以降は各月で前年を上回って販売台数を伸ばし、1~11月の累計では2016年以来で過去最高を…
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ミャンマー総選挙制したスー・チー氏、中国の「くびき」を外せるか
11月8日、ミャンマーで5年ぶりの総選挙が実施され、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が率いる国民民主連盟(NLD)が大勝を収めた。2015年の総選挙に続く地滑り的勝利で、スー・チー氏の求心力の高さが改めて証明された…
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RCEP署名もインドはそっぽ、米中に印中対立、コロナ禍が翻弄
日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国やオーストラリアなど15カ国は11月15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定に署名した。約8年の歳月をかけてようやく辿りついたゴールだ。だが参加するはずだ…
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「バイデン氏は東南アジアに回帰する」 タイの専門家
大接戦となった今回の米国大統領選挙の結果がようやく見えた。米国の主要メディアは11月7日、相次ぎ民主党のジョー・バイデン氏の勝利を報じ、同日バイデン氏は勝利宣言した。では米国を率いる新しいリーダーは東南アジアからどう見ら…
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妥協点見えないタイ反体制デモ トヨタなど日系企業にも政治リスク
激化する一方の反体制デモに対し、政府は一部譲歩する姿勢を見せる。だがデモ側が動きを緩める気配はなく、10月21日夜にはプラユット首相に3日以内の辞任を求めた。対立に妥協点は見えない。国を分断する危機は日系企業にも難しい問…
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幹部の一斉逮捕でも止まらない、タイの反体制デモ
タイの反体制派と政府の対立が激化している。政府は反体制派の指導者らを逮捕し、機動隊によるデモの強制排除に乗り出すが収束する気配はない。着地点は見えず、緊迫した状況が続く。
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苦境のタイ航空、なりふり構わぬキャッシュ獲得作戦
パイロットと客室乗務員が出迎える食堂に、ファースト・ビジネスクラス限定お菓子の販売、フライトシミュレーターの一般開放に遊覧飛行……。5月に経営破綻したタイ国際航空があの手、この手でキャッシュを確保しようともがいている。
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エアアジア、日本撤退に透けるしたたかな戦略
東南アジア最大の格安航空会社(LCC)、エアアジア・グループが日本から撤退することを決めた。日本事業は不採算だったため、新型コロナウイルス危機を受けて事業を断念せざるを得なかったと報じられている。一方で、同グループが本拠…
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反体制デモが王室改革を要求 揺らぐ「タイ式民主主義」
9月19日から20日にかけて、タイで大規模な反体制デモが起きた。参加した人々は現政権だけでなくタブーとされる王室批判にもちゅうちょなく踏み込んでいる。なぜ人々はタブーを恐れず王室改革を求め始めたのか、その背景を探る。
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「青い」インドと「赤い」東南アジア、色分け進むデジタル勢力図
インドや東南アジアのデジタル関連投資は新型コロナ危機の渦中にあっても堅調に推移しており、インドではむしろ投資が拡大している。ただ米中対立や印中対立を背景に、この地域のデジタル関連市場では異変も起きている。インドでは米国勢…
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「日本は南シナ海問題に貢献を」タイ識者に聞く次期首相への期待
安倍晋三首相が8月28日に辞任を表明し、次期首相となる自民党総裁選が目前に迫っている。7年8カ月に及んだ安倍政権を東南アジアはどのように見ていたのか。次期首相にどうような期待をかけているのか。日本とASEANの関係に詳し…