シリーズ
飯山辰之介の東南アジアの現場を歩く

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香港を脱出する人とマネー 東南アジアが装う「無関心」
「香港国家安全維持法」が象徴する中国政府による統制強化を受け、香港から海外に資産を移したり、海外不動産を取得したりする動きが活発化している。シンガポールをはじめとする東南アジアは有力な資産や住居の逃避先だ。ただ東南アジア…
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不動産も「おまけ」 タイで広がるマーケティング新常態
新型コロナ危機は世界各地で消費を大きく落ち込ませた。観光収入が大打撃を受けたタイも例外ではない。消費者の財布のひもをこじ開けようと、不動産開発大手はタイで一般的な「おまけ」商法をマンション販売にも生かす。SNS(交流サイ…
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「中国を恐れる必要はない」、警戒一辺倒ではないアジアの対中観
アジア太平洋地域で中国の覇権主義に対する警戒感が広がっており、東南アジア各国は南シナ海での中国の影響力拡大に神経をとがらせる。一方、東南アジア各国と中国との関係は深く、その投資を経済成長の原動力にしてきた面もある。タイの…
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インドでは「中国排除アプリ」も 広がる覇権主義への警戒感
アジア太平洋地域で中国に対する警戒感が急速に高まっている。新型コロナウイルス危機の渦中にあっても変わらぬ中国の覇権主義に、インドをはじめとする各国が拒否反応を示す。今この地域で何が起きているのか。
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遠のくTPP加盟に与党の内紛、迷走始めるタイの経済政策
新型コロナ危機を契機に、タイ政府の経済運営が混乱する恐れが出てきた。前向きな検討が進んでいたTPPへの加盟に反対する動きが強まり、与党内では経済関連の閣僚らに対する反発が内紛に発展した。今後のタイの経済政策はバラマキ的な…
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米ドル札回収騒動 カンボジア「通貨独立」に中国の影
カンボジアで通貨を巡る混乱が起きた。中央銀行は自国通貨リエルの普及を狙い、米ドル紙幣を回収する方針を示したものの、フン・セン首相により中断された。この混乱の背後にはカンボジアが依存を深める中国の存在がある。中国は人民元を…
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タイのファミマが「独り立ち」 日本流コンビニ、セブンと明暗
5月28日、ファミリーマートはタイでコンビニ事業を展開する運営会社の持ち分を現地のパートナーに譲渡したと発表した。タイのファミリーマートの店舗数は同国のセブンイレブンに大きく差をつけられている。ライセンス事業化によって巻…
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タイ航空、破綻招いた放漫と利権 新型コロナで国民の怒り頂点に
タイ国際航空が経営破綻した。政府系航空会社としては初の事例となる。新型コロナの影響により旅客需要が急減したことが響いた。たが新型コロナは破綻の引き金にすぎない。長年続いた放漫経営と、これを見過ごしてきた政府に対する国民の…
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パナソニック、洗濯機・冷蔵庫のタイ生産撤退 開発拠点も閉鎖
パナソニックがタイで約40年の歴史を持つ冷蔵庫と洗濯機の生産から今秋にも撤退し、ベトナム、ハノイ近郊の工場に生産を集約する。この結果、パナソニックはタイにおける主要な白物家電の生産を終えることになる。
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[ウェビナー]東南アジアの製造業はどうなるか
タイをはじめとする東南アジア諸国はこれまで、欧米に比べて感染拡大を抑制できている。その背景にはどのような要因があるのか。そして、日本企業が多数進出している製造業はこの先、どのような影響を受けるのか。飯山・バンコク支局長が…
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コロナ対策で強権政治に「信任」、民主主義後退の足音
東南・南アジア各国は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込もうと厳しい封鎖措置を取ってきた。その取り組みを評価する声はあるが、一方で強権的な政治の台頭を懸念する見方も出ている。
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「脱中国」に「産業集積」、構造転換する東南アジア製造業
新型コロナウイルスが、東南アジアに一大拠点を築いてきた日系製造業を脅かしている。収束に時間がかかればかかるほど、拠点の維持ができなくなる企業が続出しそうだ。だが手をこまぬいてはいられない。産業構造の大転換に対応できれば、…
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東南アジアとインド、新型コロナでデジタル化が急加速
東南アジア、南アジア各国は新型コロナの感染拡大を防ごうと、強力な都市封鎖に乗り出した。買い物に出かけることすら容易ではない中、頼られているのがテクノロジーを活用したサービスだ。新型コロナは、この地域を一足飛びにテクノロジ…
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新型コロナで窮地の出稼ぎ労働者 東南アジアに「依存リスク」
新型コロナウイルスが東南アジア各国の出稼ぎ労働者を窮地に追いやっている。経済的に困窮し、新型コロナの感染リスクにもさらされる。東南アジアの域内先進国や企業は彼ら出稼ぎ労働者に大きく依存してきた。その弱点を新型コロナが浮か…
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アジア開銀・浅川総裁「コロナ危機後もグローバル化は止まらない」
新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済を揺さぶっている。アジア開発銀行(ADB)は3日、新型コロナが世界全体の国内総生産(GDP)を最大で4.8%を押し下げ、金額にして4兆908ドル(約437兆円)規模の影響が出るとの予…
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ルール破れば射殺に殴打、禁錮刑 「緊急事態」めぐるアジアの現実
安倍晋三首相は7日、7都道府県に対して緊急事態宣言を出した。会見で安倍首相は外出の自粛を求めつつ「罰則はない」ことも合わせて強調した。世界でも希有な日本の「罰則なし緊急事態宣言」は奏功するか。
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封鎖と需要急減、ダブルパンチを食らう東南アジア製造業
封鎖措置が拡大している東南アジアで製造業が対応に苦慮している。足元では新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした需要の急減にもさらされる。これを受けてタイに集積する自動車メーカーは相次ぎ工場の稼働を停止した。封鎖と需要急減…
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タイ、非常事態宣言の発動に見る「部分封鎖」の落とし穴
新型コロナの感染拡大を抑えようとタイは26日に非常事態宣言を発動した。ただ現段階では他の国で見られるような外出禁止令や企業の封鎖命令は出ていない。その理由を探ると、タイ政府の苦しい立場と誤算が見えてくる。
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アジア、静まり返った街 ロックダウンで深まる住民と企業の不安
新型コロナウイルス対策として、東南アジアや南アジア、そしてオセアニアで、人の移動を制限したり、企業活動を禁じたりするロックダウン(封鎖)に踏み切る国が増えている。各国の動きを追った。
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バンコク、明かりの消えた歓楽街、追い詰められる零細業者
3月17日、タイ政府は新型コロナウイルス対策として、バンコクのバーやマッサージ店、映画館など娯楽関連施設を18日から31日まで閉鎖することを決めた。アジア最大級ともいわれるバンコクの歓楽街は水を打ったような静けさに包まれ…