「これ以上値段が上がったら、さすがに自分たちでは負担しきれない」。タイで自動車関連部品を製造し、日本などに輸出している日系企業の幹部がこう頭を抱えている。

 問題になっているのは工場で生産した製品を日本などに運ぶコンテナ船の運賃の高騰だ。「たとえば日本に部品を送ろうとすれば、(新型コロナウイルスの感染拡大)以前の2~3倍くらいの料金を取られる」。上述の幹部はこう話す。日本から東南アジアに向かうコンテナ船の運賃も同様に値上がりしている。日本海事センターによれば、2月の横浜港からタイのレムチャバン港に向かうコンテナ船の運賃は40フィートコンテナで昨年の約1.6倍に膨らんだ。

欧米の主要港にコンテナが滞留したことで、アジアをはじめ世界がコンテナ不足に悩まされることになった(写真は米ロサンゼルス港、写真:AP/アフロ)

 「運賃がどんどん値上がりしている」という声は、2020年の中頃にはタイやインドネシア、ベトナムなど、アジア各国の日系製造業の間で出ていた。当時は「来年の2~3月ごろには落ち着き始めるのではないか」と楽観視する向きもあったが、現実は運賃の高止まりが続いている。

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