タイの首都バンコクには世界中から旅行者が集まる「カオサンロード」と呼ばれる通りがある。新型コロナウイルスの感染拡大が起きる以前、通りやその周辺にあるホテルやレストラン、バーなどは昼夜を問わず多くの外国人観光客でにぎわっていた。だが今のカオサンロードに人気(ひとけ)はなく、ひっそりと静まり返っている。シャッターを閉じたバーやレストランも目に付き、客待ちのトゥクトゥク(三輪タクシー)やモーターサイ(バイクタクシー)の運転手は手持ち無沙汰に通りで寝そべっている。

「この辺りの小さなホテルのほとんどは臨時休業してしまった」。通りから数分の場所でホステル(簡易宿泊所)「スネタ ホステル カオサン」を経営するナリー・スネタ氏はこうため息をつく。このホステルは何とか営業を続けているものの、新型コロナ禍が到来して以降、開店休業状態が続いているという。
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