2月1日に発生した国軍によるクーデターはミャンマーで事業展開する日系企業を危機に追いやった。

 国民の多くが軍の行為に強く反発し、抗議デモが全土で激化した。首都ネピドーやヤンゴン、マンダレーといった大都市を中心に、毎日数十万人もの人々が抗議デモに参加していると報道されている。

国軍のクーデターを批判し、拘束されているアウン・サン・スー・チー国家顧問の解放を求めて抗議するヤンゴン市民。(写真:AP/アフロ)

 国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官は8日、国軍系テレビで憲法を尊重することや、新型コロナウイルスで低迷した経済を立て直すことなどを約束したが、人々はこれに対して「CDM(Civil Disobedience Movement、市民の不服従運動)」で応えている。

 社会や経済を立ち行かなくすることで、国軍を揺さぶろうとする運動だ。職場を離れて抗議デモに参加する動きが医療機関や政府関連機関、一部の警察から民間企業にいたるまで広がっており、現地紙によれば経済や社会はまひし始めているという。

日系の拠点、相次ぎ操業停止に

 クーデターが発生して以降、日系製造業は目まぐるしく変わる状況への対応に追われた。

 抗議デモが始まった6日前後から、多くの企業が工場の稼働を見合わせることを余儀なくされた。スズキ自動車やデンソー、ヤクルト本社などが操業を一時停止している。関係者によれば、日系企業が多く集積するヤンゴン近郊のティラワ経済特区(SEZ)では、11日の段階で入居企業のうち約半数が工場の操業を止めたという。「状況が不透明すぎて、直前にならなければ再開時期も判断できない」。多くの日系企業関係者がこう苦しげに語る。

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