(写真:PIXTA)
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 2022年度税制改正の目玉となっている住宅ローン減税の概要が固まった。ローン残高の1%を所得税などから差し引く控除率は現行の1%から0.7%に縮小されるものの、新築の減税期間は原則10年間から13年間に延長。減税対象の借入残高の上限は、一般住宅の場合4000万円から3000万円となる。

 低金利の影響もあり、住宅ローン金利は変動金利の場合1%を下回る場合がほとんどだ。そのため金融機関に支払う利息よりも、ローン減税による節税額の方が多くなる「逆ざや」が問題視されていた。控除率を縮小することで、逆ざや問題に対応する形となった。

 残高の上限も3000万円に減額されたため、受けられる最大控除額は年間40万円から21万円となる。「現制度は所得の高い層に有利との声に配慮する形となった」(自民税調関係者)。その代わり、控除期間を3年間延ばすことで、負担増を一定程度軽減する。だが、住宅ローンに詳しいファイナンシャルプランナーの関根克直氏は「大幅な負担増になるのは変わらない」と見る。

 年収が500万円を下回ってくると、所得税と住民税の総額が21万円に満たないケースが出てくるため、期間が3年延びる分、控除総額が現行制度より増える場合もある。問題は、現在の住宅価格がこうした層にとって毎月の返済額などで無理をしなければならない水準まで高くなってしまった点だ。

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