(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

 金融庁は2023年度税制改正要望で、株式の配当や売却益が一部非課税となる少額投資非課税制度(NISA)の大幅拡充を打ち出した。拡充は「簡素で分かりやすく、使い勝手のよい制度に」するのが狙いだ。

 現行のNISAは、株式や投資信託など、年間120万円までの投資分が5年間非課税になる「一般NISA」、年間40万円までの投資分が20年間非課税になる「つみたてNISA」、そして年間80万円分が5年間非課税になる未成年向けの「ジュニアNISA」(ジュニアNISAは23年で終了)の3つに分かれている。いずれも投資可能な期間が限られる時限措置で、投資を始めるタイミングによって非課税の期間も異なる。一般NISAやジュニアNISAの場合、非課税となる期限を迎えると、翌年の投資枠に資産を移す手続きが発生するなど、使い勝手の悪さが課題だった。

 そのため金融庁は制度の恒久化や非課税保有期間の無期限化を要望し、こうした問題の解消を目指そうとしている。

 「分かりやすい制度」に向け、金融庁が打ち出したもう1つの柱が、現行制度をつみたてNISAをベースにしたものに一本化することだ。非課税で投信などを保有できる期間を無期限にするほか、年間の投資枠も広げる。その代わり生涯で投資できる限度額を定め、その範囲内で自由に売買できるようにする。一本化にあたり、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)」の導入も盛り込んだ。

 一般NISAは24年から、非課税投資枠の一部が積立投資に限定される「新しい一般NISA」に切り替わることが決まっていた。金融庁は今回、これを取り下げ一本化する方針に改めた。証券業界などから出た「複雑で分かりにくい」という声を反映したとされる。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1181文字 / 全文1913文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「武田安恵の「お金の話をしませんか?」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。