(写真=アフロ)
(写真=アフロ)

 会社員の山野恵子さん(40歳仮名)は、大手企業で経理をするかたわら、趣味を機に7年前に取得したワインエキスパートの資格を生かしたダブルワークをしている。平日の夜や週末に街の酒屋や中小飲食店向けのワインアドバイザーとして数店舗を回っており、毎月の副業収入は10万円くらい。これに加えて、ワインスクールの教材作成の仕事なども請け負っており、副業年収は200万円近くになる。

 コロナ禍以降はリモートワークがしやすくなったこともあり、副業収入が増えた。将来的には会員制のワインサロンを作りたいと、現在ウェブサイトの作成も始めている。

 そんな山野さんには現在、気がかりなことがある。副業の収入が年300万円を下回る会社員の副業所得にメスが入るかもしれないからだ。

 国税庁が8月に公表した所得税基本通達の改正案で、副業で得た収入が年300万円を超えない場合は、原則「雑所得」として扱う方針が示された。税法上、所得は給与所得や事業所得、不動産所得など10種類に区分される。雑所得は他の9種類の所得のどれにも属さない所得を指す。

 これまでも副業の所得区分については「事業所得」か「雑所得」か、その線引きがあいまいだった。副業が事業所得として認められるためには、「継続性があり相応の労力や時間をかけている」「生活の糧としている」などの条件が求められるも、明確な判断基準がなかったため、事業所得として申告する人も一定数いた。

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