人工授精や体外受精などが保険の適用範囲となる(写真=AFP/アフロ)
人工授精や体外受精などが保険の適用範囲となる(写真=AFP/アフロ)

 4月から不妊治療の公的保険の適用範囲が拡大された。これまでは一部を除き保険適用外の自由診療だったが、今後は、妊娠しやすい時期に精子を子宮内に注入する「人工授精」、精子と卵子を採取し受精させてから子宮に戻す「体外受精」などが保険の適用対象となる。患者は原則3割の負担で済むため、経済的な理由で治療をためらっていた人には朗報だろう。

 保険適用拡大の背景にあるのが、不妊治療を受ける人の増加だ。国立社会保障・人口問題研究所が2015年に実施した調査では「不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)」と回答した夫婦の割合は18.2%だった。夫婦全体の5.5組に1人の割合になる。生殖補助医療で誕生した子どもの数も増えており、19年は6万598人となった。割合にして約7%だ。09年の2.5%と比べて約5%も増えている。

 しかし、治療を受けるすべての人の負担が軽減するわけではない。不妊治療にはこれまで助成金制度があったが、保険適用拡大に伴い廃止される。月の自己負担分が患者の自己負担額が逆に増えるケースも出てくる。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り961文字 / 全文1431文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「武田安恵の「お金の話をしませんか?」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。