東京海上日動火災保険は、加入者にドライブレコーダーを貸与する特約が付いた自動車保険の保険金支払業務を最大で1週間以上短縮した。AI(人工知能)を活用し、ドライブレコーダーの映像情報や内蔵されているGPS(全地球測位システム)の情報を基に自動で事故の状況を解析する「事故状況再現システム」(今年3月に導入)によって実現した。
ドラレコ特約付きの自動車保険の加入件数は2020年7月末で約44万件。そのうち事故を起こした加入者は3月17日から7月末までの期間で約1100件だった。
事故映像送信後約5分でAIが事故再現画像を地図上に作成
ドライブレコーダーに内蔵されている加速度センサーが自動車事故による強い衝撃を検知すると、自動で録画された事故映像が東京海上日動に送信される。事故の映像のほか加速度センサーやGPSから得られた情報を基にAIが事故再現画像(俯瞰図)を地図上に作成する。所要時間は事故映像を送信してからわずか5分ほどだ。
しかも事故再現画像の作成と同時に、AIが事故の過失割合を自動で算出してくれる。AIで事故再現画像を自動作成するシステムは、東京海上日動以外にも1社が導入しているが、事故の過失割合を自動で算出できるのは同社のみ。AIによる事故状況再現システムでは東京海上日動が一歩リードしている。
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