パナソニックホールディングス傘下の家電事業会社、パナソニックが進める指定価格の仕組みは価格決定権が小売りからメーカー側に移る。反発する小売りもある中で、全面的に賛同するのが家電量販最大手のヤマダホールディングス(HD)。連載の最後となる今回は、同社の清村浩一執行役員兼経営企画室長に指定価格を受け入れた背景や量販店としての展望を聞いた。
■この連載ここまで
(1)パナソニック、思考停止の壁どう壊す トップ楠見の頭の中
(2)イーロン・マスクの速さに学べ パナソニック、電池100年目の脱皮
(3)さらば家電の安売り パナソニック、マイナーチェンジ地獄脱す
(4)パナソニック、巨額買収の米ブルーヨンダーと始まった融合
(5)道しるべか呪縛か パナソニック、神様・松下幸之助と終わらぬ対話
(6)パナソニックHD・楠見社長「手を打たねばいずれ滅ぶ」
(7)パナソニックCIO「DXの遅れは経営陣の怠慢が原因」
家電メーカーとして最大手のパナソニックが2020年から指定価格での取引を始めています。小売り側の理解が不可欠ですが、すんなりと受け入れることはできましたか。
ヤマダHD・清村浩一執行役員(以下、清村氏):指定価格の導入を初めて聞いたとき、我々は半信半疑でした。お客様が商品を選ぶ際の決め手になるのは圧倒的に価格です。価格の差別化ができないなら強みは何になるのか、下手をするとパナソニック製品の売り上げがなくなるのではないかとも考えました。
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