一度は新型コロナウイルスの感染拡大封じ込めに成功したかと思われた北京市で、大規模な集団感染が発生した。中心地となっているのは新発地卸売市場。国内外から食材が集まりレストランやスーパーなどの仕入れ担当者や一般客などでごった返す市内最大の生鮮卸売市場だ。東京で言えばかつての築地市場や、豊洲市場のイメージに近い。

警戒レベル引き下げの直後に集団感染

 北京市は6月6日、輸入症例を除けば50日間新たな発症者がいなかったとして、感染症の警戒レベルを引き下げたばかりだった。新発地市場で新たに1人の有症感染者が確認されたのは同11日のこと。翌12日に6人、13日に36人、14日に36人、15日に27人の有症感染者が確認された。

(写真:ロイター/アフロ)

 「北京市は第2の武漢になるのか」。中国のネットではこんな不安が拡散している。生鮮市場からのウイルス感染が広がっていく様は、昨年末から今年1月にかけての湖北省武漢市を想起させる。当時、地方政府が政治の重要日程を最優先して感染情報を適切に示さなかったことが、取り返しのつかない感染拡大につながったとの指摘は多い。

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