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 「生き残りが我々のキーワードだ」「我々のビジネスが巨大な影響を受けることは避けられない」

 中国華為技術(ファーウェイ)副会長兼輪番会長の郭平(グォ・ピン)氏は5月18日、広東省深圳市で開催したアナリスト向けイベントに登壇し、こう胸中を吐露した。米商務省は15日、米国製の製造装置や技術を使って海外で生産・開発された半導体製品を、ファーウェイに販売することを規制すると発表した。郭氏の発言はこれを受けたものだ。ファーウェイに輸出する場合には、米商務省の許可が必要になるが認められる可能性は小さい。

アナリスト向けイベントに登壇した華為技術(ファーウェイ)輪番会長の郭平氏

 「一部の国が門戸を閉ざすならそれでも構わない」。昨秋、日経ビジネスが単独インタビューをした際、郭氏はこう述べていた(関連記事)。一部の国とは当然、米国を指したものだ。強気の姿勢の背景にはファーウェイの企業戦略に組み込まれた「プランB」の存在があった。

 ファーウェイは2003年に米モトローラに身売りする基本合意を結んでいたが、モトローラのCEO(最高経営責任者)交代で破談となった過去がある。ファーウェイ創業者の任正非CEOはその時からいずれ米国と通信分野の競争で衝突することは免れないと考え、その対策を積み上げてきたという。

 多くのスマートフォンメーカーはクアルコムやスカイワークスなど米国企業製の半導体や、米グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」を使わずに製品を作ることができない。だが、ファーウェイは子会社、海思半導体(ハイシリコン)を擁しており、自社開発の半導体の搭載比率を引き上げ、米国製部品を減らしてきた(関連記事)。アンドロイドの代替となる「ハーモニーOS」も自ら開発している。