電子部品大手TDKの業績は好調で、2023年3月期の売上高が2兆2200億円、営業利益が2000億円となる見込みだ。ただ、斎藤昇社長は利益の7割をスマートフォン向けなどの電池事業に依存している点に課題があると考えている。伸ばすのは、買収した米子会社が軸となっているセンサー事業だ。

 今期の売上高見通しは過去最高で、営業利益も1400億円以上の事業売却益が生じた17年3月期を除き過去最高となる。米調査会社ストラテジー・アナリティクスの調べでは、スマホ向け電池の世界シェアは、21年に42%と世界首位(販売金額ベース)。スマホやタブレットなどモバイル向けの小型電池や、電動二輪車・ドローンなどに使われる中型電池が成長をけん引してきた。

 斎藤社長が注力するというセンサー事業の要となるのが、TDKが17年に買収したセンサーメーカーの米インベンセンスだ。同社にとって過去最大級となる約1500億円を投じて傘下に収めた。

 センサー分野の布石とする方針だったが、買収直後に米アップルの「iPhone(アイフォーン)」向け部品で失注し、影響を受けた経緯がある。当時、センサー事業のトップを務めていたのが現在の斎藤社長。失注後にインベンセンスに乗り込み、業績改善の道筋をつけた。

 以下では斎藤社長に、センサー事業立て直しの経緯や成長への展望を聞く。

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