ソニーグループやNTT東日本などが相次いでドローン市場に参入している。シェアの過半を占めていた中国DJIが政府調達から排除され、勝機があるとにらむ。課題はコスト競争力。克服できなければ海外進出は望めず、“ガラパゴス化”しかねない。

ソニーグループが初めて出したドローン「Airpeak S1」のターゲットは撮影用途
ソニーグループが初めて出したドローン「Airpeak S1」のターゲットは撮影用途

 高さ約53cm、幅約59cm、奥行き約51cmの中型ドローンは、空に舞い上がったかと思うと角度のきつい細かい旋回を繰り返し、高度な運動性能を披露した。事前の飛行プラン通り、上空から見てひょうたん形の練習場の形に合わせた自動飛行も難なくこなした──。

 これは、ソニーグループが11月に出荷を始めた同社で初めてとなるドローン「Airpeak S1」を公開した際の一コマだ。CMや映画の動画撮影など、映像クリエーター向けに開発した。プロがよく使う同社製の一眼カメラを搭載して飛行できるのが売りだ。市場推定価格は税込み110万円と高いが「体験会ではクリエーターから好評を得た」と担当者は話す。

 ドローン業界では中国DJIの存在感が圧倒的だ。日本を含む世界の市場シェアは7割に達するとされる。それでも、ソニーのようにDJIの牙城に挑む国産メーカーが次々と現れてきた。

中国への情報漏洩にリスク

 NTT東日本は2月、他社の事業を引き継ぐ形でドローン分野に参入した。子会社のNTTイードローンテクノロジー(埼玉県朝霞市)が担い、2021年は農薬散布などに使われる農業用ドローンを150機販売、22年は3倍の450機売る計画だ。

NTT東日本子会社の農業用ドローン「AC101」
NTT東日本子会社の農業用ドローン「AC101」

 NTT東が新規参入した背景には、市場の伸びが期待できることに加えて、経済安全保障の観点から国産メーカーの需要が増えるという読みがある。

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