ソニーグループとホンダが折半出資する「ソニー・ホンダモビリティ」は2025年にEV(電気自動車)を発売する。エンタメ機能を付けた独自のEVを目指しているが、自動車業界や知財に詳しい識者は米アップルが競合になると予想する。26年ごろに同社のEV「アップルカー」が披露されるとの観測もあり、水面下での競争が始まっている。

ソニーが今年1月に発表した試作車「VISION-S 02」
ソニーが今年1月に発表した試作車「VISION-S 02」

 ソニーとホンダが共同開発するEVはいまだベールに包まれている。外観はもとより価格や航続距離といった詳細も一切明かされていない。

 分かっているのはソニーの持つゲームや映画、音楽などのエンターテインメントコンテンツを活用するという点だ。今年10月に東京都内で開いた共同出資会社の設立記者会見で、ソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO、ホンダ専務執行役員)は「生き残りにはエンタメなどソフトにシフトして付加価値を付ける必要がある」と語った。

エンタメEVの旗手になるか

 EV各社の戦略は二極化している。約60万~約500万円台と割安なモデルで普及を狙う中国勢と、約500万~2000万円超の高価格帯モデルで勝負する日本・欧米勢が主要プレーヤーだ。ソニー・ホンダ連合のEVも高額になるとみられ、いかに付加価値を付けるかが勝負のカギを握る。そこで目を付けたのがソニーのコンテンツを生かした「エンタメEV」だったというわけだ。

VISION-S 02はダッシュボードに大型ディスプレーを搭載
VISION-S 02はダッシュボードに大型ディスプレーを搭載

 そのエンタメEVとはどのようなものになるのか。ソニーが今年1月に発表した試作車「VISION-S 02」では、ダッシュボードや座席後ろなどにディスプレーが取り付けられており、映画やゲームを楽しむことができる。こうした基本的な設計はVISION-Sを引き継ぐ形になるだろう。

 有識者が注目するのはその先だ。

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