「想定通りだ」。ソニーでゲーム事業を手掛けるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が発表した新型ゲーム機「プレイステーション(PS)5」の価格について、関係者の多くはこう口をそろえる。

SIEは9月17日、PS5を11月12日に発売すると発表した。価格は4K対応の光学ドライブを搭載する通常版が499.99ドル(日本では4万9980円)、ドライブ非搭載の「デジタル・エディション」が399.99ドル(同3万9980円)。価格と発売日が明らかとなり、年末商戦がいよいよ幕を開けることになる。
PS5は、ソニーにとって7年ぶりの新型ゲーム機。昨年10月に商品名を発表して以降、仕様や外観デザインなどを小出しにしてきた。ハードディスク装置に比べ高速なSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を採用してゲームの読み込み速度を従来の100倍に向上。3次元の音響システムに対応するほか、コントローラーにはゲームの状況や行動に合わせて感触が変化する機能を持たせた。これらの機能によりゲームの没入感がより高まるという。
約1年越しで明らかになった価格は、冒頭の発言が示すように「想定通り」に落ち着いた格好。そもそもSIEでは、399ドルをゲーム機本体が普及する「マジックプライス」として位置付けてきた。現行の「PS4」やヘッドマウントディスプレー「プレイステーションVR」の発売当初の価格も399ドルに設定。光学ドライブを省いた「廉価版」のPS5で399ドルを打ち出したのは、前例を踏襲した可能性がありそうだ。「(販売価格が製造原価を下回る)『逆ざや』もなさそうで、リーズナブルな価格設定だ」とエース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは指摘する。
「2020年初頭には決定していた」
もっとも、PS5の価格からはSIEの余裕も透けて見える。同じく7年ぶりに新型ゲーム機を投入するライバルである米マイクロソフトよりもやや高い価格に設定したのだ。
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