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富士通は7月6日、コロナ後の「ニューノーマル(新常態)」に向けた働き方改革の取り組みを発表した。オフィス面積5割減に通勤定期券代支給廃止、テレワーク手当やジョブ型雇用の導入とてんこ盛りの内容。もっとも、掛け声倒れになれば単なるコスト削減策とも批判されかねない。

 「固定的なオフィスへ全員が出勤することを前提とした勤務制度や手当などを全面的に見直していく」。富士通が6日に開催したオンラインでの記者会見。平松浩樹執行役員常務(総務・人事本部長)は、コロナ後の「ニューノーマル(新常態)」を見据えた働き方改革へこう意気込んだ。

(写真:ロイター/アフロ)

 6日に発表した富士通の働き方改革はまさに「てんこ盛り」だ。約8万人いる国内のグループ社員のうち、製造拠点や顧客先常駐者などを除く社員はテレワーク勤務を基本とする。7月から全社員に対して通信料や光熱費などの補助として月額5000円の手当を支給することを決めた。一方で、通勤定期券代の支給を廃止し、出勤時にかかった実費を精算する形に変更する。

 単身赴任の解消にも取り組む。在宅勤務と出張で業務に対応できると判断した単身赴任者を、7月から順次自宅勤務へと切り替えていく。請負や派遣社員のテレワーク導入も拡大していくという。

 テレワークを加速しながら、オフィスの姿も変える考えだ。全席をフリーアドレスにして、自宅やシェアオフィスと合わせて「最適なオフィスを自律的に選択できるようにする」(平松氏)。全国のオフィス面積を、2023年3月期をメドに現状の5割程度まで減らす考えだ。オフィスは、最新技術の実証や顧客との共同作業などに使う「ハブオフィス」と、作業や打ち合わせなどに使える「サテライトオフィス」に改装する。

ジョブ型制度の全社員導入を検討

 コロナ後の働き方を支える人事制度として、いわゆる「ジョブ型」の雇用制度に転換する方針も明らかにした。「適材適所ではなく『適所適材』を実現する」と平松氏は話す。