東芝が2021年秋から目指してきた会社分割案だけでなく、非上場化も選択肢として複数のファンドと接触したことが分かった。同社は従来の3分割案ではなく2分割案にすると発表したが、エレベーター事業や空調事業の売却とセットになった。分割だけでは具体的な収益向上が見えず、株主を納得させられないためだ。いったん非上場化で株主構成をシンプルにして再始動する道もあるが、経営陣があくまで分割に突き進むのか大きな岐路に差し掛かっている。

(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 東芝が2月7日に発表した会社分割案の修正では、3分割ではなく2分割を目指すと共に、空調事業の売却をすでに決定した。さらにエレベーター事業、空調事業、照明事業などを「非注力事業」と定め、売却を図るという。今後2年で3000億円の株主還元方針も公表し、オンラインで記者会見した綱川智社長は「この中には非注力事業の外部化(売却)も(原資として)含まれる」と説明した。内情は「会社分割では大株主に迅速なメリットがないため、売りやすい事業からバラ売りすることになった」(関係者)という。

 しかし複数の関係者によると、東芝は非上場化の可能性も検討すべく、幹部が海外ファンドとの接触も重ねてきた。米KKRやベインキャピタル、ブラックストーン・グループなどが候補として挙がったようだ。もし会社分割ではなくこの道を進む場合、ファンドからの一方的な買収ではなく、あくまで友好的に話し合った上で買収案件をまとめるという。現在の経営陣の方針では会社の解体が加速されるため、こちらの案も真剣に考えるべきだという声もある。

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