カジノも、ド派手なショーも、きらびやかな夜景もない。かつてないほど静かなスタートとなった。

世界最大のデジタル見本市「CES」が1月11日(米国時間、以下同じ)に開幕した。例年であれば米ネバダ州ラスベガスで開催されていたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて初のオンラインでの開催となった。「移動疲れはなさそうだけど、やっぱり気持ちが盛り上がらないよね」。国内の電機大手の担当者からはこうした声も漏れる。
今回のCESでは、記者会見や基調講演、出展のすべてをオンラインで実施する。世界最大のデジタル見本市としての力を示したいところだが、苦戦を強いられている。11日時点での出展社・団体数は約1900。4400社以上が出展し、約17万人が参加した前回に比べて大きく見劣りするのは確かだ。
目立つのが、ここ数年のCESをけん引してきた自動車メーカーの出展減だろう。昨年のCESで実験都市「Woven City(ウーブン・シティ)」の構想を発表したトヨタ自動車を筆頭に、国内の自動車大手は軒並み出展を見送った。海外大手も11日の記者会見に独ダイムラーの乗用車事業会社メルセデス・ベンツが、12日の基調講演に米ゼネラル・モーターズ(GM)が名を連ねる程度。リアルの場を失って訴求が困難になったことがCES離れを招いたのは想像に難くない。
そんな中で迎えたCESの初日には、自動車メーカーに代わる主役になろうとエレクトロニクス大手が必死のアピールを繰り広げた。
ロボットが食器を運ぶ
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