東芝が目指す会社の3分割案に大株主が「待った」をかけた。1月6日、シンガポール拠点の3Dインベストメント・パートナーズが東芝本社に書簡を送り、臨時株主総会で3分割案を定款に盛り込むよう求めた。その一方で、自らは反対するというのだ。会社側が事前に交渉できる期間は、実質的にあと1カ月強しかない。

(写真=Bloomberg / Getty Images)
(写真=Bloomberg / Getty Images)

 1月6日朝、バイク便で1通の書簡が東京・芝浦の東芝本社に届けられた。差出人は同社の大株主である資産運用会社、3Dインベストメント・パートナーズ。「臨時株主総会の招集」を請求するという内容だ。

 東芝は2021年11月に「会社の3分割案」を発表し、「株主の皆様に意見を伺う」(綱川智社長兼CEO=最高経営責任者)ための臨時株主総会を22年3月までに開くと公言してきた。会社側の機先を制する形で3Dが総会を要求した格好だ。

 3Dは同日、2つの議案を株主提案すると発表した。1つ目は東芝の定款に3分割への計画を書き込むという議案。ただし、3D自身はこの議案に反対するという。もう1つは東芝の意思決定を担っている戦略委員会と取締役会に対し「すべての企業価値向上策の再検討を求める」というものだ。

 ある金融関係者は「これは会社側の3分割案に反対すべく、周到に練られた提案だ」とうなった。もともと東芝は、グループ全体をインフラ、デバイス、資産管理の3つに分離して、それぞれの企業価値を明確にすると説明してきた。

 ところが複数の株主から「2年もかけて3分割しても株価が上がる確証はない」と反発の声が出た。そして「3分割ではなく、プライベート・エクイティ(PE)ファンドが買収して非上場化を目指すべきだ」との意見も多い。3Dはこの2つの観点をくみ取り、「会社側が拒否しづらい提案」(複数の関係者)を出した。

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