第一三共の将来の業績をけん引するとして注目されているのが、抗体医薬に薬物を結合した「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる新しいタイプの抗がん剤だ。同社はDS-8201、DS-1062、U3-1402の3品目を「3ADC」と位置付けて研究開発費を大きく投じてきた。

第一三共本社(東京・中央)。ADCと呼ばれる新しいタイプの抗がん剤が、今後の業績のけん引役になると期待されている
第一三共本社(東京・中央)。ADCと呼ばれる新しいタイプの抗がん剤が、今後の業績のけん引役になると期待されている

 DS-8201は2020年3月期中に日米で乳がんを対象に承認され、製品売上高は20年3月期の32億円から、21年3月期には349億円の見込みへと急拡大。将来の業績をけん引する片りんが現われている。開発も順調に進展しており、9月に日本で胃がんにも使えるようになった他、米国でも胃がんに対する申請が受理されており、来年2月末までに承認の可否が決まる。欧州でも乳がんに対して今期中の承認が見込まれる。

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