政府は23日夜、新型コロナウイルスの緊急事態宣言を東京都、大阪府などに発令することを決定する。日経ビジネスは政府の基本的対処方針分科会の会長である地域医療機能推進機構の尾身茂理事長に22日にインタビューした。尾身氏はコロナ禍の長期化で多くの人の気が緩んでおり、強いメッセージを出す必要があるとの認識を示した。主なやり取りは次の通り。

東京の医療逼迫に警鐘を鳴らしている(写真は昨年12月11日、共同通信)
東京の医療逼迫に警鐘を鳴らしている(写真は昨年12月11日、共同通信)

20日に大阪府が政府に緊急事態宣言の発令を要請しました。21日には東京都も要請しました。ただちに緊急事態宣言に至りませんが、なぜ時間がかかるのでしょうか。

尾身茂氏:私は政府に提言をする立場で、政府の中にいるわけではありませんが、仮に緊急事態宣言を出すと決める際には、何をやるのかを含めて決めなければなりません。それを国だけで決めるわけにはいきません。都道府県の知事と考えが全く違うというわけにはいかないので、その調整をしているプロセスにあるのだと思います。

 もちろん3日も4日もかけてやることではありません。早くやることは重要ですが、中身が決まっていないまま緊急事態宣言をするのもおかしな話です。

 むしろ、いったい何のために緊急事態宣言をするのか、なぜやるのか、何をやるのかということが大事だと思います。

大阪は医療の逼迫から早く脱する必要がある

それでは、今回の緊急事態宣言はなぜ発令する必要があるのでしょうか。

尾身氏:対象に挙がっているのは東京圏と関西圏ですが、分かりやすくするために東京都と大阪府で説明します。東京と大阪で、実は目的が異なるのです。

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