マツダが9月15日に正式発売した新型多目的スポーツ車(SUV)「CX-60」がライバルの苦境を尻目に快走している。事前予約を始めて3カ月で約9000台の注文を獲得。1台500万円を超える高価格帯のモデルが売れ筋だ。人気の理由はFR(前部エンジン・後輪駆動)方式を採用した製品そのものの魅力だけではないようだ。

マツダ「CX-60」の受注実績は累計で9000台に達した
マツダ「CX-60」の受注実績は累計で9000台に達した

 「試乗予約が殺到している」。3連休の初日となった9月17日、神奈川県のあるマツダ販売店の営業担当者は表情をほころばせた。

 客の目当ては、その2日前に正式販売となったCX-60。マツダが順次投入を計画する中・大型の上級SUV「ラージ商品群」の第1弾だ。今回発売されたモデルは新開発したディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車(HV)。ガソリン車やプラグインハイブリッド車(PHV)など他のモデルは12月以降に販売を開始する。

 「計画(月2000台)を上回るペース」(青山裕大専務執行役員)で受注が積み上がっている。累計受注台数は予約開始から3カ月で9000台に達した。

 確かにCX-60の前評判は高かった。CX-60で採用したFR方式はスポーツ車や高級車などに採用例が多く、車好きの消費者の間で根強い人気がある。マツダがFR車を出すのは約20年ぶりだ。ただ人気の背景を探ると、商品の魅力だけではない別の事情も見えてくる。競合他社の苦境だ。

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