電気自動車(EV)の充電インフラ事業に参入する企業が増えている。住民の合意形成が難しいとされてきたマンションへの設置で新たなビジネスモデルも登場した。自動車メーカーが相次いでEVの新モデルを投入し国内でも車種が増え始めている中、これまで様々な課題があったインフラ面で、本格普及に向けた動きが広がってきた。

 川崎市の武蔵小杉駅近くのある大型タワーマンションで6月、駐車場にEV充電器を設置することが決まった。「設置費用が高い」という反対意見が出てから実に4年、ようやく住民の議論が決着した。マンションを管理する三井不動産系の管理会社が導入を決めたのは、テラモーターズ(東京・港)が提供するサービスだ。

 テラモーターズはインドで電動三輪車を製造・販売する事業などを手掛ける。4月から国内で集合住宅向けに、普通充電器やアプリなどをそろえたシステム「テラチャージ」の提供を始めた。営業員がマンションの管理組合への説明も行う。すでに40棟近くが導入を決め、ゴルフ場や観光施設などへの展開も進めている。

 同社によると、一般的に充電器をマンションに設置するには工事費と機器代を合わせて100万円程度かかる。国や自治体などからの補助金を差し引いても40万円がマンション側の負担になるという。これまでマンションへの充電器設置を阻む最大の壁が、住民で構成する管理組合での合意形成だった。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1809文字 / 全文2408文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「クルマ大転換 CASE時代の新秩序」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。