「数だけを目標にすると稼働率が低くなりかねない。設置だけを目標にしてほしくない」

 3日、オンラインで開催された日本自動車工業会(自工会)の定例会見に出席した豊田章男会長(トヨタ自動車社長)。政府が掲げた電気自動車(EV)向けの充電設備の設置目標に対して「インフラもセットで取り入れていただいたことはありがたい」と感謝しつつも、数値目標に関する懸念も示した。

定例会見に出席した自工会の豊田章男会長

 政府が掲げたのは、2030年までに電気自動車(EV)向けの急速充電設備を3万基設置するという目標。2日に発表した成長戦略実行計画の素案に盛り込んだ。

 消費者の間ではEVの航続距離や「充電切れ」をネックとする声も根強い。35年に乗用車の新車販売を全て電動車にするという目標を確実に達成するためにも、インフラの整備をさらに進めていく方針を明確にした格好だ。

 自宅駐車場や商業施設の駐車場などに設置されている普通充電器は、満充電までに8~16時間ほど時間がかかる。一方、30分~1時間程度で80%まで充電できる急速充電器は、長距離移動の際に不可欠だ。地図大手のゼンリンが集計した公共の急速充電設備の数は21年3月末時点で7893基。この数を4倍に増やし、全国に約3万カ所あるガソリンスタンド並みの利便性を実現したい考えだ。

公共の急速充電設備は全国に約8000基ある(写真:アフロ)

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