トヨタ自動車は5月、同社初の量産電気自動車(EV)「bZ4X」を国内ではサブスクリプション(定額課金)サービス限定で市場投入する。このサービスを担当するトヨタグループのKINTO(キント)社長の小寺信也氏は日経ビジネスのインタビューに応じ、サブスクによる取り扱いはEVに対する消費者の不安を払拭するためと説明した。2日に発表するbZ4Xのサブスクの月額は「補助金額にもよるが、10万円以下になる」との見通しを示した。量産EVの商品化を機に新しい車の売り方に挑戦することへの思いを聞いた。

小寺信也(こてら・しんや)氏
小寺信也(こてら・しんや)氏
KINTO(キント)社長。1984年一橋大学商学部を卒業しトヨタ自動車入社。営業企画部部長、新興国企画部部長、東アジア・オセアニア本部本部長などを歴任し、2019年から現職

5月12日に「bZ4X」がデビューします。これからEVが主流になっていくとお考えですか。

小寺信也・KINTO(キント)社長(以下、小寺氏):トヨタがEVを本格展開することに高揚感があります。ただ、この先EVがどうなるかについては、正直予想が付かないという気持ちです。

 世の中ではカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出実質ゼロ)の切り札がEVだといわれますが、トヨタは少し違うのではないか、もう少し全方位的な対応が必要ではないかと見ています。EVの実力は、蓋を開けてみないと分からない部分があります。

下取りへの懸念払拭

bZ4Xをサブスク限定で提供する意義は何でしょうか。

小寺氏:bZ4X購入を考えていただいている顧客は、ほとんどはガソリン車かハイブリッド車(HV)からの乗り換えになるでしょう。初めて乗るEVに不安を感じる人はすごく多いと思います。「バッテリーが劣化し、下取り価格が下がるのでは」「ガス欠ならぬ『電欠』になったらどう対処すればいいか」「冬には暖房が効かなくなるのでは」などがよく聞かれる懸念です。

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