マツダとトヨタ自動車は1月、米アラバマ州に共同出資で設立した製造会社、マツダトヨタマニュファクチャリングUSA(以下、MTMUS)で自動車の量産を始めた。マツダにとって米国で生産するのは10年ぶり。マツダの執行役員でMTMUS社長の相原真志氏に共同工場の立ち上げまでの経緯やマツダにとって米国に生産拠点を持つことの意義を聞いた。
前回記事はこちら(ブランド失墜の「アリ地獄」と決別 マツダ、米国で追求する正攻法)。
マツダは米フォード・モーターと合弁工場を米国に設立しましたが2012年に撤退。米国での現地生産は10年ぶりとなります。
相原真志マツダトヨタマニュファクチャリングUSA社長(以下、相原氏):北米は中長期的にマツダにとって最重要市場となる。どのように米国事業の成長を加速させるかと考えたとき、工場をつくることが欠かせないと判断した。これまでも販売店の改革を進めてきたが、製造・販売が一体となって成長しなければならない。
米国で自動車販売店を営む事業者は複数のブランドの店舗を抱えていることが多いが、現地に工場を持つことでマツダが北米市場で本気で車を売りたいと思っていることが伝わると思う。彼らが新世代店舗への改装のためマツダ店に投資するといった動機づけにもなる。

撤退してから10年間、米国にはメキシコか日本から製品を持ってきていた。コストだけを考慮すると、日本から(完成車を)持ってくるほうが安い可能性もある。ただ、(現地生産には)販売現場で人気の高い色のモデルをすぐに生産できるなど、鮮度のいい車を届けられるという利点がある。
トヨタ自動車と共同工場を設けたメリットを教えてください。
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