日産自動車が使用済みとなった電気自動車(EV)のバッテリーを再利用する技術の開発を急いでいる。4月には住友商事と共同で、工場に電力を供給する据え置き型電源に生まれ変わらせて運用を始めた。自動車メーカーにとって使用済みバッテリーの価値を高めることがEV戦略上重要であることを示す。

 福島県浪江町にあるバッテリー再生工場。日産自動車と住友商事が共同出資するフォーアールエナジー(4Rエナジー、横浜市)の浪江事業所だ。国内や北米で回収された使用済みバッテリーの性能を測り、車載用として再利用するか、定置型電池など別の用途に回すかを判別。クリーニングや整備をした上で出荷する。

日産のEV「リーフ」から回収された使用済みバッテリー。「モジュール」と呼ばれる構成単位ごとに番号が振られ、性能測定に向かう
日産のEV「リーフ」から回収された使用済みバッテリー。「モジュール」と呼ばれる構成単位ごとに番号が振られ、性能測定に向かう

 2018年の開所以来、数千台分のバッテリーを扱ってきた。4Rエナジーの牧野英治社長は「今後EVの普及で安定的な回収数量が見込めるようになれば、(二次利用の)事業戦略を立てやすくなる」と話す。

 日産が世界に先駆けて量産EV「リーフ」を売り出したのは10年12月。すでに10年以上がたったことで、今後、役割を終えた車両から回収されるバッテリーが増えることが見込まれる。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り884文字 / 全文1359文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「クルマ大転換 CASE時代の新秩序」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。