自動車大手が開発を加速している電気自動車(EV)で、消え去る運命にあるのはエンジンだけではない。エンジンが生んだ動力を走行条件にあわせて制御し、タイヤに伝えるトランスミッション(変速機)もその1つだ。CVT(無段変速機)世界最大手で、日産自動車を主要取引先とするジヤトコ(静岡県富士市)はどう生き残るのか。1月に同社の社長兼CEO(最高経営責任者)に就任した佐藤朋由氏へのインタビューで、今連載を締めくくる。
EVではCVTがなくなるといわれています。
ジヤトコ・佐藤朋由社長兼CEO(以下、佐藤氏):CVTの需要は2030年に19年比で半分以下になるとみています。危機感を持ってはいますが、逆にいうと100年に1度の車の変革はチャンス。これをつかめば、今より大きな会社になれると社員に説いています。
掲げているのは、コア技術の「深化」と「探索」という両利きの経営です。進化ではCVTの品質やコスト競争力の向上に取り組みます。30年を過ぎてもハイブリッド車(HV)やエンジン車は残り続ける見通しなので、CVTには一定のリソースをかけます。探索はまぎれもなく電動化対応です。
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